
説明がつかない規則への反発心 | kyupinの日記 気が向けば更新
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昔テレビで、校則守らないと言う理由で高校の担任にさんざん叱責され、退学した高校生のドラマが放映された。このドラマは実話だったと言う。今の中学校や高校の校則はかなり緩やかになっているが、昔は意味不明で不条理な校則が多く存在していた。
例えば、僕の中学校は男子生徒は丸坊主必須で全員が短く刈り上げられていた。丸坊主の理由を教師に尋ねた友人によれば、非行の防止だったらしい。つまり周囲からすぐに中学生とわかるようにマークしておくのである。またクラブ活動を原則全員参加せねばならない理由も同様に非行防止だったようである。
お前らは、暇だとロクなことせん。
などと、授業中に担任が言っていた。当時のゲーセンはまだテレビゲームがなく、メダルゲームが主だった。中学生がゲーセンに行くのはもちろん補導案件である。
丸坊主について医学的なことを言えば、自転車の転倒や車にはねられたなどの事故では、丸坊主だと頭部へのダメージが増すのでマイナスの方がむしろ大きい。例えば柔道などの格闘技やラグビーなど競技中の頭部打撲もそうである。
そもそも人類の進化的に頭に毛を携えたのは、頭部を守ると言う生物学的意味も大いにありそうである。
僕は中学生の時に親父の実家に帰省した際、大阪や東京から帰省していた都会っ子から「まぶしい~」と言われてからかわれた。これは都市部では中学生は丸坊主などの校則など既に廃れていたからである。
最初に挙げたドラマでは、その男子高校生は自分の好みの服装や頭髪で登校していたが、校則違反なので教師からさんざん注意された。まさに教師からイジメを受けていたと言って良い。
その結果、登校することに嫌気がさし退学を決断する。彼はその後、通信制だったか大検だったか忘れたが、大学受験資格を取得し現役で東京大学に合格を果たすのである。
そして、かつて彼を退学に追いやった教師が自宅にやって来て、彼に謝罪したと言う結末だった。
日本では周囲にできるだけ合わせるという文化がある。現在の日本人のマスク使用率やワクチン接種率の高さはこの文化から来るところが大きい。アメリカなどは様々な人種、宗教が混在しており、日本よりはるかにこのような圧力は小さいと思う。
今回のタイトルの「説明がつかない規則への反発心」だが、この精神症状は、ASDの人に良く診られる所見だと思う。これはASD的な精神所見なのである。
あのドラマの当時、そこまで校則に反発していたのは全校生徒で彼だけだった。知能が高いから反発したわけではなく、校則を守らないといけない説明がなかったか、あったとしても説明になっていなかったから反発したのであろう。ここでは、彼がASDだった指摘しているわけではない。その思考や行動がASD的だったと言っているのである。
この精神症状の傾向は親は常に注意すべきだといつも思う。例えば、母親が子供に野菜サラダを食べるように必ず言うなどである。子供は、後で食べようと思っているのに、毎回食べる前に注意される。この時の苛立ちは大きい。これはタイトルと少し違うように見えるが、同じようなものだ。
子供はこれからしようとしていることを、親から先に言われて注意されることが嫌いである。
この母親の毎日必ず同じ注意をすると言う強迫的な行動も実はASD的な所見なのである。
しばしばASD的な母親は「食べてはいけない」調味料、食材、料理などに注意している。かくあるべきということに縛られているのである。例えば、テレビゲームで遊んだ後はきちんと片付けるように毎回強注意することもそうである。完璧主義的な和まない雰囲気が常に存在している。
これらは「躾」と呼ばれるものだが、子供から見ると、そもそも躾は説明がつかないか、根拠が薄く見えるものが多い。この「説明がつかない」ことにASDの子供は反発しやすい。
(後略