【独自】ウィシュマさんの遺族が急きょ帰国へ 入管対応に精神的苦痛
名古屋の入管施設で死亡したウィシュマ・サンダマリさんの遺族が今週、急きょ、帰国することがわかりました。遺族は、入管側のこれまでの対応によって精神的な苦痛が重なったことが理由だと話しています。
おととい、体調が優れない中、インタビューに応じたスリランカ人のワヨミさん。急きょ、帰国することになりました。
ワヨミさん
「本当は死亡の原因を明らかにして帰りたい。でも、ビデオを観てからとても苦しい精神状態が続いている。これ以上は耐えられないのです」
一体何があったのでしょうか。
今年3月、名古屋の入管施設で死亡した姉のウィシュマ・サンダマリさん(33)。妹のワヨミさんら遺族は今年5月、どうしても真相が知りたいと来日、姉の遺体と対面しました。
「痩せている」
姉はやせ細り、変わり果てていました。
なぜ入管は点滴も入院もさせなかったのか。ワヨミさんたちは、ウィシュマさんの死の直前の様子などが映るビデオの開示などを訴え続けてきました。そして先月、ようやく入管側はビデオのごく一部を遺族に開示しますが・・・
ワヨミさん
「とても重要な映像です。外国人全員に見てほしい。入管の中で姉がどんなことをされたのか」
映っていたのは、苦しみを訴え続けていたウィシュマさんと、その姿を見て声を出して笑っていた入管職員の姿だったといいます。
入管側は代理人の立ち会いを認めず、ショッキングな映像を遺族だけで見なくてはならなかったワヨミさん。嘔吐し、倒れこんでしまいました。また、入管側は、最終報告書で死因を特定していません。開示した文書も多くが黒塗りとなっています。
こうした入管側の対応にも追い詰められ、心身ともに限界を超えてしまったとワヨミさんは話します。
ワヨミさん
「入管は時間をかけて責任逃れをしている。そして、私達に精神的なプレッシャーをかけている」
ワヨミさんは、今週木曜日、急きょ、一時帰国することを決めました。妹のポールニマさんは日本に残り、入管側に引き続きビデオの全面開示を求めていくということです。そして、ワヨミさんも・・・
ワヨミさん
「スリランカに帰っても全てのビデオを見たい気持ちに変わりはない、絶対に見たいです」
遺族はあす、会見を行う予定です
https://news.yahoo.co.jp/articles/bab368fd4bdd405d6534aba4684a07c3188aedc2