一方私は、別の意味で女性として1つのことに向かい続ける難しさを感じている。
小学生の頃は男女共に伸びる子は同じような曲線で棋力が伸びていき、中学生になったあたりから少しずつ差が出てくる印象が強い。将棋は頭を使う競技なので真っ先に男女の脳の違いに考えが及ぶ。しかしより顕著に差を見出すのであれば生理の有無、男性と女性の差の根本の方が大きいのではないかと思う。
スポーツ界では生理がプレーにどのような影響を及ぼすかが少しずつ記事になって来ている一方、頭脳競技では見たことがない。今回のテーマと共にタブー視されている面があるが、避けている内は後続の人たちは同じ壁にぶつかってしまう。
生理中は腹痛や貧血、眠さなど様々の症状がある。痛み止めの薬を服用するなどそれぞれ対処をするが、どうしても眠気などが集中力を削いでしまう場合がある。
これが月に1度あるのと、PMS(月経前症候群)がある場合、更に1週間前後心身に不調が生じる。PMSは認知度がまだまだ低いが、女性の7〜8割が何かしらの症状が出るといわれている。
特にPMSについては10代後半から症状が出始め、指し盛りである20代中盤〜30代中盤にかけて一番強く影響が出ると考えられている。
強い眠気で詰将棋(特に深い読みを必要とする長手数もの)を解く気力がなくなったり、対局当日に症状が出ると「限界まで深く読む」のが困難になったり、私自身も経験がある。深く読むことが出来ないと当然ミスは多くなってしまうのだ。
https://bunshun.jp/articles/-/40150?device=smartphone&page=2