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「魔法のような薬」デパスの減薬に立ち塞がる壁
一筋縄ではいかない常用量依存に苦しむ患者
https://toyokeizai.net/articles/-/324565
「一度、デパス(エチゾラム)依存になってしまうと離脱はかなり困難になる」
精神科医の多くが口をそろえて言う言葉だ。もっとも、デパス(エチゾラム)を含むベンゾジアゼピン受容体作動薬の依存性については、以前と比べ医療従事者への注意喚起も盛んに行われていることもあり、最近では精神科医以外でも新規処方は避けたがる傾向が強いと関係者は口にする。
また、高齢者では数多くの薬を服用する多剤併用により副作用のリスクが高まるという研究報告も多くなり、ベンゾジアゼピン受容体作動薬も含め、漫然と投与が続いている薬は減薬・中止のターゲットになりやすい。ただ、デパス(エチゾラム)の場合、それが一筋縄ではいかないことが多いという。ある若手医師は次のように語る。
医師や薬剤師も苦労するデパス(エチゾラム)の減薬
「多剤併用問題がメディアで報じられることが増えたせいか、高齢の患者さんに減薬を提案すると、多くの場合、基本的には同意してくれます。ところが減薬に同意したはずの患者さんでも、デパス(エチゾラム)を服用している場合にその減薬を提案すると、一気に険しい表情になって『いや、先生、この薬だけは……』となることが多いのが現実です。
それまでの和やかな雰囲気が一変して緊迫することすらあります。
ああ、これが常用量依存なのだ、と実感する瞬間です。このためデパス(エチゾラム)の減薬・中止は、日常診療で十分な関係が構築されてからでないと提案すらできません」
また、高齢者が入所する介護施設に医師と同行して服薬指導に従事する薬剤師からもデパス(エチゾラム)の減薬・中止には苦労するという声を耳にする。
「デパス(エチゾラム)の減薬・中止を提案すると、ご家族の方から『この薬だけは続けさせてください』と哀願されることもあります。よくよくお話を聞くと、そのご家族がデパス(エチゾラム)を長年服用している半ば常用量依存だったということもあります」