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岐阜)宿泊業に打撃、新型コロナ対策で市民の宿泊後押し
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている事業者を支援しようと、岐阜県飛驒市は13日、総額3470万円の経済緊急対策を行うと発表した。利用者が減少している宿泊業を支援するため、市民が市内で宿泊する場合に最大で5千円を補助するなど、観光や飲食業に対して優先的な対策を講じる。
市が事業者に緊急で聞き取りをした結果、飲食・宿泊・観光関係の小売業などに、大きな影響が出ているという。この日、会見した都竹淳也市長は「このままではコロナと闘う前に、街が死んでしまう。地域経済を、まず地域で支えていきたい」と危機感をあらわにした。
市は、市民が市内の宿泊施設を利用する場合に補助を出すほか、家計が急変した世帯に月額最大10万円を貸し付けるなどの支援策を盛り込んだ。今年度の追加補正予算として、3月定例市議会に提案する。
マイカー旅行に特典付きプラン
新型コロナウイルスの感染拡大で観光客の減少が続く岐阜県高山市の旅館・ホテルが、マイカー旅行者向けのお得なプランの提供を始めた。バスや列車を使わない少人数旅行を促すことで長引く影響に少しでも歯止めをかけようと、飛驒高山旅館ホテル協同組合が企画した。
市街地のホテルや旅館約70軒が加盟する組合によると、1月中旬から4月ごろまでのキャンセルは少なくとも3万人に上る。9日には中国・韓国からの入国制限も始まり、外国人観光客の減少に拍車がかかるとみて、組合は「マイカープラン」の販売を始めた。
自家用車やレンタカーで訪れた利用客向けに、食事や部屋のグレードを上げるなど特典を設けた。11日現在、6軒が参加する。
観光名所「古い町並(まちなみ)」に近い温泉旅館「宝生閣」では、プラン利用客に人気の「飛驒牛朴葉(ほおば)みそステーキ」(3千円)をサービスする。3月は様々なイベントの休止や学校の休校などの影響で新規の予約が入らず、2月よりも影響が大きいという。ただ、プラン利用の予約も入り始めたといい、旅館の担当者は「少しでも高山を訪れるきっかけにしてもらえたら」と期待する。