コリガンによるとパンデミックが発生して以来、彼がかつてインディアナ州の穀物倉庫で取り組んだ実験と同じことが、全米の都市で起きているという。
レストランのごみ箱の中や路地裏のゴミ捨て場で、来る日も来る日も美食を楽しんでいた都会のネズミたちの目の前から、食糧源が消えてしまったのだ。
その結果、ネズミたちは行動を変えつつある。日中ずっと食べ物を探し回ったり、停車中のクルマを寝場所にしたりしている。
エンジンルームのワイヤーを植物の根と勘違いして、かじってしまうのだ。アパートの建物に忍び込んだあげく、穀物倉庫のネズミたちと同じように、
仲間同士で“ムリサイド”と呼ばれる共食い行為に及ぶものもいる。
「ネズミは飢えると狂暴になります」と、コリガンは言う。
「互いを攻撃し始めるのです。かなりおぞましいことですが、野生の生き物とはそういうものなのです」
都会の公園、観光名所やレストラン街など、普段なら食事を楽しむ人で混み合う場所も、新型コロナウイルス感染予防のロックダウン(都市封鎖)措置のせいで、
いまはどこも閑散としている。人出が減るということは、ネズミの食糧も減るということだ。
フレデリックスによると、郊外でも腹をすかせたネズミたちがガラガラのショッピングモールに見切りをつけ、
近隣の家々に入り込んでは食糧を漁っているとの報告が、NPMAのメンバーから届いているという。
食糧が乏しくなったことで群れのなかでのいさかいも増えていると、フレデリックスは言う。
「通常どの群れにも、ほかのネズミより先に食べ物を口にできるボスがいます。若いネズミは順番待ちを強いられ、そのために仲間同士の競争が激化しているのです。
競争が激しくなったり食糧が減ったりすることで緊張が高まると、ネズミ同士が暴力をふるい合う可能性が高まります」
静岡への移動をお勧めします
魚介新鮮だし、おでん焼きそば旨いし