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この時季にかれんな花が見頃となるケシの中には、アヘンの原料になる種類もあり、注意が必要だ。
熊本県は4〜5月を撲滅運動期間として、毎年数万本を除去。昨年度は約2万本を取り除くなど対策に力を入れている。
県薬務衛生課によると、あへん法が栽培を禁じるケシのうち、県内ではソムニフェルム種(草丈約100〜160センチ)とセティゲルム種(同約50〜100センチ)が多い。
熊本市東区上南部の津川美清さん(79)は今月3日、近所を散歩中に気になる花を発見。
写真を撮って熊日の「SNSこちら編集局」に投稿した。同課が確認すると、セティゲルム種だった。
車道と歩道を仕切る縁石に沿って自生しており、同課の職員が除去。津川さんは「町内会のメールが違法なケシに注意するよう呼び掛けていたので、気付くことができた」と話した。
これら違法なケシは種子が風に乗って飛散するなど繁殖力が強く、道路沿いや空き地などに根を張ることも多い。
一方、違法と知らずに「花がきれいだから」と栽培しているケースもある。
違法なケシには(1)茎が無毛に近い(2)葉の付け根が茎を抱き込むような形態になっている−などの特徴があるという。
同課は「違法薬物の製造などに利用されたら大変。見つけたら県や保健所、警察に連絡を」と呼び掛けている。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200509-00000014-kumanichi-l43