総合商社大手7社の2018年3月期の連結決算(国際会計基準)が8日までに出そろった。
19年3月期は三菱商事や住友商事、丸紅など6社で過去最高の純利益を見込む。
市況の影響を受けにくい「非資源分野」が利益を稼ぐ構図が鮮明だ。
一方で石炭や鉄鉱石など資源価格は慎重に見積もっている。決算公表後の株価は明暗が分かれており、
好決算の陰で競争激化や新興国景気などのリスクが見え始めた。
8日は三菱商、三井物産、住友商、丸紅の4社が前期決算を発表し全社が最終増益となった。
19年3月期の純利益予想も全社が増益を見込む。三井物を除く3社が過去最高益を見込み年間配当も
前期から増やす。
取引時間中の決算発表を受けて株価は明暗が分かれた。
三菱商や住友商、丸紅が3〜5%高となったが、三井物は3%安となった。
三菱商は非資源分野の貢献度が高まっている。今期の連結純利益は前期比7%増の6000億円の見通しで、
非資源の利益が3960億円と8%伸びる。東南アジアで好調な自動車など機械、サケ・マス養殖など生活産業、
化学品といった資源以外の事業が好調だ。
増一行最高財務責任者(CFO)は「着実に需要を取り込む総合力が発揮された」と強調した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30218170Y8A500C1DTD000/