出版界は「日本が特殊」諦めムード…「ミニストップ」成人雑誌NO
イオングループ傘下のコンビニ「ミニストップ」(千葉市)は、来年1月から国内全店約2200店で成人向け雑誌の販売を中止すると発表した。
コンビニ業界では初めての試み。一般の小売店で幅広く成人誌を置くのは諸外国では珍しいとされ、訪日客が多くなる2020年の東京五輪・パラリンピックを前に対応が必要と判断した。
同グループでは書店を含め、雑誌を扱う全国7000店でも販売をやめる。
ミニストップの判断を受け、成人雑誌業界では「やむを得ない」というムードが広がっている。アダルトゲーム月刊誌「BugBug」を出版する富士美出版の宗像知行編集部長は「ミニストップの例に限らず、規制を求める声は水面下で出ていた。
30年以上前に米カリフォルニアへ行ったが、当時からアダルト雑誌は店頭などでは簡単に買えなかった。日本のほうが特殊だったのかも」と話した。
日本の成人雑誌は戦後の1950年代頃から出始め、写真や漫画など、さまざまな形態やジャンルの雑誌が創刊。70年代には専用自動販売機も街中に登場。
バブル期の80年代には「デラべっぴん」(04年休刊)などの人気雑誌も次々誕生したが、2000年代に入り、自治体の規制やインターネットのアダルトサイトなどの影響で廃刊が相次いだ。
宗像さんによると、販売店などからの要望に応じて表紙を性的刺激が少ないものにするなど同社に限らず、業界全体で協力はしているが「外堀が埋められてきているように思います」と危機感をにじませた。
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