40代女性をメインターゲットに据えた美容雑誌『美ST』(光文社)の9月号が爆発的な売れ行きをみせている。それもそのはず、表紙にはあのKing&Princeの平野紫耀の上半身ヌード写真を採用しているからだ。
浴衣姿が表紙の「通常版」と、湯船につかった上半身裸の写真が表紙の「増刊版」の2パターンは、共に表紙が解禁されるや予約が殺到。発売前にもかかわらず、重版がかかるというフィーバーぶりだ。
そんな『美ST』だが、表紙もさることながら中身の珍妙さにも注目したい。12ページにわたり、平野のグラビアが展開されているのだが、テキスト部分は普通のインタビューかと思いきや、どうやらそうではない様子。なんと、平野との恋愛を「私目線」で描いた小説風テキストになっているのだ。
しかもその内容はかなり際どい。「夏の夜の夢U」と題された物語は、アイドルとして活躍する平野紫耀との秘密の恋に溺れる“私”のアバンチュールを描いている。その内容を一部抜粋したい。
「吐く息の甘さに頭が痺れ、一気に体の奥がキュンと縮む」「『2人の時は俺が好きってことしか考えちゃダメだからね」と、見透かすように唇をふさがれた」
「静まりかえる都会の底で漂う2匹の魚」「『全部俺のものね』。首筋から背骨をたどっていく手に導かれて自分とお湯が溶け合う」
「黙って身を委ねていると濡れた体を浴衣に包みベッドに運んでくれる」「温かい水の海からシーツの海へ。陸にあがった人魚は人間になる代わりに声を失ったけど、私も何かを失うの?」
といった具合に、平野とキスをしたり一緒に風呂に入ったり、ベッドを共にしたり……という妄想が繰り広げられているのだ。この妄想文にファンからは「最高に萌える!」といった声も多くあがっているが、一方で「夢小説感がキツイ」「うすら寒い」といった意見も。出版関係者は次のように語る。
「夢小説は言い得て妙ですね(笑)。夢小説というのは、アニメ、マンガ、アイドルとジャンルを問わず発展してきたファン文化で、『自分とキャラクターの恋愛を妄想/二次創作で楽しむ』というのがおおよそのスタイルになります。ツイッターやインスタでも、自分とキャラやアイドルの恋愛物語を綴って公開している人が結構いる。こういう妄想が好きな人を『夢女子』なんて呼び方もしますね。『美ST』はさながら『公式夢女子』という感じでしょうか。
ジャニーズはガードが固そうに見えますが、実は写真チェックや原稿チェックはかなり緩いという話もあります。しかし、平野くんは仮にもアイドルですから、具体的でないとはいえセックスを想起させるポエムにOKが出るのはちょっと驚きです」
実はこれ「夏の夜の夢U」というだけあって、『美ST』は昨年も平野をモデルに同じ企画を展開している。ところが、その時は「アイドルの彼」「会社の後輩としての彼」「本命の彼」と3部構成になっていたため、今年のものに比べればどことなくまだプラトニック感が強い印象だ。前回がよほど好評だったのか、今年は「官能小説」感に拍車がかかっている。
また、この妄想文は「笹行あや香」なる人物の書き下ろしだというが、文芸作家なのだろうか? そこでこの文章をプロの校正者に見てもらったところ「プロの作家の仕事だとは思えない」という回答が返ってきた。
「断言はできませんが、プロの作家ではない気がします。細かいことを言うと、例えば19ページの『光の中で輝く人』という表現とかも稚拙に感じる。光ってそもそも輝いてるものだから、だったらストレートに『ステージの上で輝く人』と表現したほうがしっくりくる。全体的に文芸ぽくしたい思惑は伝わってくるけど、表現がいちいち足し算ばかりでクドいし、筆力はそこまで高くない感じがします」(校正者A氏)
どうやらプロの文芸作家ではなさそうだが、“プロ夢小説家”なのかもしれない。さらに知人のジャニーズファンにこの記事を見せて感想を求めたところ、
続く
以下ソース
https://www.cyzo.com/2020/07/post_247657_entry.html
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