そういえば数年前、J-POPアイドルグループ「ももいろクローバーZ」が、フジテレビの「ミュージックフェア」に、ドゥーワップグループ「ラッツ&スター」と並んで出演することになったのを覚えているだろうか。顔を黒塗りにした「ブラックフェイス」で。
ラッツ&スターは何年も前からそうしていた。彼らは、それが黒人とブラック・ミュージックへのオマージュだと主張している。驚くべきことだが、それが彼らの言い分なのだ。
特に問題だったのは、ももクロのメンバーたちも黒塗りにしていたことだ。彼女たちはブラックミュージックにオマージュを捧げていたわけではない。大人のバカ騒ぎに巻き込まれた無邪気な10代の若者たちだった。
日本における黒塗りについて、SNSでは大きな反発があり、何千人もの日本人が署名した嘆願書まで出された。そこでフジテレビは知恵を絞り、その土曜日の夜に放送されたミュージックフェアでは、黒塗りは編集されていた。
ラッツ&スターやももいろクローバーZの関係者が少しでもググれば、あのような愚行は避けられたはずだ。日本語における黒塗りの不幸な歴史に関する情報さえあったのだから、黒塗りをする前に調べなかった言い訳にはならない。黒塗りは物議を醸すものであり、慎重に扱われるべきものである。
番組の制作スタッフや演者たちは、日本人だから責任を問われることはないと考えたのだろうか? 結局のところ、日本は太平洋に浮かぶ小さな均質な島であり、何世紀にもわたって世界から隔離されてきたのだから、日本人はあらかじめ無知であることを許されるべきなのだろうか?
バイエ・マクニール :作家
https://news.yahoo.co.jp/articles/ab0b61d77a66dda9e7ef1bcca60d22aa62fbcfc4?page=2