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YG防衛軍 ★
2017/03/14(火) 19:33:39.90 ID:CAP_USER
東京五輪が開催される2020年は、いったいどんな世界になっているのか?
そんなごく近未来を舞台に、地方都市で暮らす平凡な女子高生が見るカラフルな夢がぎっしり詰まった劇場アニメーションが『ひるね姫』だ。
主人公の見る夢と現実の世界が相互に影響を与え合い、思いがけない冒険ストーリーが奏でられていく。高畑充希、満島真之介、江口洋介、古田新太ら人気キャストが声優を務め、また夢の世界ならではのユニークなキャラクターたちの活躍も見逃せない。
夢いっぱいのオリジナル作品として本作を完成させたのは、ハリウッド実写版の公開も待ち遠しい『攻殻機動隊S.A.C』や海羽野チカとのコラボ作『東のエデン』で知られる神山健治監督。本作を生み出す上で大切なキーパーソンとなった存在、これまでに最も影響を受けた作品、“師匠”押井守監督のこと……いろいろ聞いちゃいました。
──ポップでカラフルな夢がぎっしり詰まった『ひるね姫』ですが、『スター・ウォーズ』や『機動戦士ガンダム』を思わせる巨大メカも登場するという神山監督自身がかつて少年期に見ていた夢もいっぱい入っているようですね。
そうですね、そうかもしれません(笑)。
──夢をモチーフにした作品をつくろうと思ったきっかけは何だったんでしょうか?
昨今は、何も事件が起きない平穏な生活が続くことのほうがファンタジーじゃないかと考えたことが、最初のきっかけでした。東日本大震災以降の社会では、平穏であることのほうが豊かなファンタジーになってしまった。じゃあ、今回は巨大なカタストロフが起きたり、主人公が地球の危機を救おうとしたりしない作品にしてみようというのが『ひるね姫』のスタートだったんです。それで地方都市で暮らしている平凡な女子高生を主人公にした作品を考え始めたわけですが、やはり物語を大きく飛躍させるためには仕掛けが必要になる。そんなとき、僕の娘がまだ幼かった頃に、『桃太郎』などの絵本や童話を僕が読み聞かせていたことを思い出したんです。ただ、そのまま絵本を読むだけではつまらないから、僕が勝手に物語を創作して聞かせたりしていました。その体験をもとに、夢と現実が影響し合うというアイデアを思いついたんです。
──我が子に父親が寝物語を聞かせる。本作の主人公・ココネと父親・モモタローの関係は、神山監督父子の記憶が投影されていたんですね。
娘も小さい頃は僕が創作した物語を喜んで聞いていましたし、僕自身も子どもの頃はテレビでアニメや特撮ドラマを見ながら、物語と現実を混同していたんです。特撮ドラマに出てくる怪獣は着ぐるみで、中には人が入っていることは分かっていたのですが、それでも僕の部屋に怪獣が現われたりすることをよく夢想していました。子どもの頃は、夢と現実がボーダーレスになる曖昧な時間があったんです。そんな体験を思い出して、夢の世界が現実の世界を侵蝕していくという仕掛けはどうかと考えたんです。
──これまでの神山監督の作品は多発テロやサイバー事件が頻繁に起きてきましたが、そういった大事件が起きない世界を描いてみようと思ったわけですね。
今回はこれまでの自分の作品とは異なるものにしようということが、もうひとつのテーマとして最初からありました。今の社会を見渡すと、どうしても3.11以降の先行きの見えなさ、一向に改善されない景気の悪さ、高齢化社会、世代間の断絶……といった問題が目に入ってくるわけです。以前の日本はずっと平和で幸せな日々が続いていたのに、今では息苦しさを覚える社会になってしまった。じゃあ、そんな中で何も起きないことこそがファンタジーだと考え、平凡な女の子のちょっとした冒険から物語をスタートさせました。
──主人公のココネは、神山監督の娘さんのイメージが入っているんでしょうか?
あまり似てないとは思うけど……。でも、無意識にどこか入っているのかもしれませんね(笑)。娘と『ひるね姫』の内容について話し合ったか? いえ、あまり話さない父娘なんで。劇中のモモタローとココネと同じで、メールで会話してます。多分、『ひるね姫』が公開されたら、「あ〜、ここ1〜2年忙しそうにしてたのはこれだったのか」と思うんじゃないですか。今までの僕の作品は子どもには難しい内容でしたが、今回の『ひるね姫』は娘も観てくれると思います。まぁ、でもお互い恥ずかしいから一緒に観ることはないでしょうけど(苦笑)。
そんなごく近未来を舞台に、地方都市で暮らす平凡な女子高生が見るカラフルな夢がぎっしり詰まった劇場アニメーションが『ひるね姫』だ。
主人公の見る夢と現実の世界が相互に影響を与え合い、思いがけない冒険ストーリーが奏でられていく。高畑充希、満島真之介、江口洋介、古田新太ら人気キャストが声優を務め、また夢の世界ならではのユニークなキャラクターたちの活躍も見逃せない。
夢いっぱいのオリジナル作品として本作を完成させたのは、ハリウッド実写版の公開も待ち遠しい『攻殻機動隊S.A.C』や海羽野チカとのコラボ作『東のエデン』で知られる神山健治監督。本作を生み出す上で大切なキーパーソンとなった存在、これまでに最も影響を受けた作品、“師匠”押井守監督のこと……いろいろ聞いちゃいました。
──ポップでカラフルな夢がぎっしり詰まった『ひるね姫』ですが、『スター・ウォーズ』や『機動戦士ガンダム』を思わせる巨大メカも登場するという神山監督自身がかつて少年期に見ていた夢もいっぱい入っているようですね。
そうですね、そうかもしれません(笑)。
──夢をモチーフにした作品をつくろうと思ったきっかけは何だったんでしょうか?
昨今は、何も事件が起きない平穏な生活が続くことのほうがファンタジーじゃないかと考えたことが、最初のきっかけでした。東日本大震災以降の社会では、平穏であることのほうが豊かなファンタジーになってしまった。じゃあ、今回は巨大なカタストロフが起きたり、主人公が地球の危機を救おうとしたりしない作品にしてみようというのが『ひるね姫』のスタートだったんです。それで地方都市で暮らしている平凡な女子高生を主人公にした作品を考え始めたわけですが、やはり物語を大きく飛躍させるためには仕掛けが必要になる。そんなとき、僕の娘がまだ幼かった頃に、『桃太郎』などの絵本や童話を僕が読み聞かせていたことを思い出したんです。ただ、そのまま絵本を読むだけではつまらないから、僕が勝手に物語を創作して聞かせたりしていました。その体験をもとに、夢と現実が影響し合うというアイデアを思いついたんです。
──我が子に父親が寝物語を聞かせる。本作の主人公・ココネと父親・モモタローの関係は、神山監督父子の記憶が投影されていたんですね。
娘も小さい頃は僕が創作した物語を喜んで聞いていましたし、僕自身も子どもの頃はテレビでアニメや特撮ドラマを見ながら、物語と現実を混同していたんです。特撮ドラマに出てくる怪獣は着ぐるみで、中には人が入っていることは分かっていたのですが、それでも僕の部屋に怪獣が現われたりすることをよく夢想していました。子どもの頃は、夢と現実がボーダーレスになる曖昧な時間があったんです。そんな体験を思い出して、夢の世界が現実の世界を侵蝕していくという仕掛けはどうかと考えたんです。
──これまでの神山監督の作品は多発テロやサイバー事件が頻繁に起きてきましたが、そういった大事件が起きない世界を描いてみようと思ったわけですね。
今回はこれまでの自分の作品とは異なるものにしようということが、もうひとつのテーマとして最初からありました。今の社会を見渡すと、どうしても3.11以降の先行きの見えなさ、一向に改善されない景気の悪さ、高齢化社会、世代間の断絶……といった問題が目に入ってくるわけです。以前の日本はずっと平和で幸せな日々が続いていたのに、今では息苦しさを覚える社会になってしまった。じゃあ、そんな中で何も起きないことこそがファンタジーだと考え、平凡な女の子のちょっとした冒険から物語をスタートさせました。
──主人公のココネは、神山監督の娘さんのイメージが入っているんでしょうか?
あまり似てないとは思うけど……。でも、無意識にどこか入っているのかもしれませんね(笑)。娘と『ひるね姫』の内容について話し合ったか? いえ、あまり話さない父娘なんで。劇中のモモタローとココネと同じで、メールで会話してます。多分、『ひるね姫』が公開されたら、「あ〜、ここ1〜2年忙しそうにしてたのはこれだったのか」と思うんじゃないですか。今までの僕の作品は子どもには難しい内容でしたが、今回の『ひるね姫』は娘も観てくれると思います。まぁ、でもお互い恥ずかしいから一緒に観ることはないでしょうけど(苦笑)。