ベラルーシのブレスト地域で3月3日、ウクライナとロシア両国の代表団で行われた停戦協議。ベルタ通信提供=ロイター
ロシアのウクライナ侵攻で、ウクライナ側の反転攻勢は27日も続き、北東部や北部のいくつかの街を奪還したと、ウクライナ軍などが発表した。一方、ロシア軍は東部でウクライナ軍の分断を図っているとみられ、攻防が激化している。
ウクライナ陸軍の第93旅団は26日、北東部スムイの南方の街トロスチャネツィを解放したと、フェイスブックで明らかにした。ウクライナの通信社「ウクルインフォルム」によると、ロシア側の指揮官は自殺したという。
また、米CNNによると、激戦が続く南東部マリウポリ近郊の二つの村と、北東部ハリコフ近郊のいくつかの村もウクライナ軍が奪還したと、地元当局者が明らかにした。
一方、ロシア軍は北のハリコフと南のマリウポリの双方から軍を進め、東部ドンバス地方のウクライナ軍を包囲することに精力を集中しているとの見方を、英国防省が27日にツイッターで明らかにした。ウクルインフォルムによると、これに対してウクライナ軍は反撃に出ているという。
ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は、同局のフェイスブックで「ロシアは朝鮮半島シナリオを試みるだろう」と予測した。キエフ攻略などを諦めたロシアが作戦を変更し、ロシアが占領した地域とウクライナ政府統治下の地域とに境界線を引いて分断し、「北朝鮮と韓国をつくろうとする」との見方を示した。
https://www.asahi.com/articles/ASQ3X2RS2Q3XUHBI008.html