保釈後、大阪拘置所前で報道陣の取材に応じる籠池泰典被告(右)と妻の諄子被告=2月21日午後、大阪市都島区
学校法人「森友学園」の小学校建設などをめぐる補助金詐取事件で、大阪地検は4日、詐欺罪などに問われた法人前理事長の籠池(かごいけ)泰典被告(67)に懲役5年、妻の諄子(じゅんこ)被告(63)に懲役3年、執行猶予5年をそれぞれ言い渡した2月19日の大阪地裁判決を不服とし、大阪高裁に控訴した。
両被告は同27日に高裁に控訴。籠池被告は保釈後、「言語道断。国策捜査の筋書きに沿った判決だ」など判決を批判していた。
1審判決は、籠池被告が事件で中心的な役割を果たしたと認定。また籠池被告が「無理な資金計画を補助金詐取で補おうとした」などとも指摘し、犯行の悪質性からも実刑判決が相当とした。諄子被告については籠池被告に同調した面があるとし、「刑事責任は一段低い」とした。
判決によると、両被告は大阪府豊中市の国有地で開校予定だった小学校の建設費を水増しして国の補助金約5600万円を詐取。また籠池被告は、府・市の補助金計約1億2千万円をだまし取った。
https://www.sankei.com/west/news/200304/wst2003040012-n1.html