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2017/02/23(木) 17:59:41.60 ID:CAP_USER
http://biz-journal.jp/2017/02/post_18114.html
今、韓国の政治経済が大きく混乱している。昨年12月、韓国の国会は、チェ・スンシル(崔順実)被告の国政介入などを受け、パク・クネ(朴槿恵)大統領の弾劾訴追案を賛成多数で可決した。韓国の大統領は政治、経済、軍事にわたる最高権力者であり、多くの権限が集中している。北朝鮮による金正男氏の暗殺疑惑などから朝鮮半島情勢への警戒感が高まるなか、現在、韓国は国民に選ばれた国の統率者不在という異常な事態に直面している。
それに加えて、2月17日、チェ・スンシル被告が国政に関与し、企業から賄賂を受け取ったことなどの捜査を進めていた特別検察官チームは、贈賄などの疑いでサムスン電子副会長のイ・ジェヨン(李在鎔)氏を逮捕した。現在、韓国の中核企業であるサムスン電子のスマートフォンの発火問題などを受けて、サムスン財閥の経営先行きは不透明だ。そんななか、サムスンは事実上の経営者不在という異例な事態に陥ったといえる。それは、財閥企業の業績拡大を足掛かりに経済成長を実現してきた韓国経済の先行き不透明感の高まりでもある。
事実上の経営者不在に陥ったサムスン
サムスンのイ・ジェヨン副会長の逮捕をめぐって、初めから検察と裁判所の見解が一致していたわけではない。1月には、特別検察官の捜査班が請求した逮捕状をソウル中央地裁が棄却した。そして今回、一転して逮捕状の請求が受け入れられた。この展開を受けて、サムスンをはじめとする財閥企業と、チェ・スンシル被告、そして職務停止中のパク大統領が、水面下でかなり強く癒着していたのではないかとの見方が高まっている。
サムスンという韓国最大の財閥企業にとって、事実上の経営トップが逮捕されたことは経営危機に直結する問題だ。サムスン財閥の経営はイ一族が支配してきた。2014年5月、中核企業のサムスン電子会長であるイ・ゴンヒ会長(イ・ジェヨン副社長の父親)は病に倒れ、現場復帰のめどは立っていない。そのため、近い将来、イ・ジェヨン副社長が父親の跡を継いで正式なサムスン電子の会長の職に就き、財閥経営を掌握するとの見方は多かった。そうしたなかで後継者の有力候補が逮捕され、経営者不在の状況が出現した影響は大きい。
特に、中核のサムスン電子が、どのように今後の成長戦略を進めるか、その舵取り役が不在であることは憂慮すべきだ。主力商品であるスマートフォン、ギャラクシーノート7の過熱・発火問題に対して、専門家の間では過度な薄さを追求したため、基本的な設計ミスが生じたとの見方が多い。サムスンはものづくりの原点に立ち返り、製品の安全性など、基本的な事項を見直さなければならない。それはガバナンスなどを議論する以前の問題だ。
1月23日、サムスン電子は、発火は電池の欠陥が原因であり、スマートフォン本体に問題はないことを強調した。そして、安全性強化への取り組みを進めるとの声明も発表したばかりだ。今後、サムスンは経営者が不在のなかで技術力を引き上げ、品質の向上を図らなければならない。そのための意思決定を誰が行い、責任をどう取るか、経営の先行き不透明感は高まっている。
過度な財閥依存の韓国経済の不安
事実上の経営トップの逮捕を受けて、サムスン財閥の経営リスクが高まっていることは、韓国経済の先行き不透明感につながる問題だ。なぜなら、韓国経済は実質的に財閥企業に支配されてきたからだ。象徴的な数字を挙げると、韓国には50万社程度の企業があると考えられているが、全体の純利益の4割程度が10大財閥のものといわれている。
歴史を振り返っても、韓国経済の成長は財閥企業の業績拡大に依存してきた。パク大統領の父親、故パク・チョンヒ(朴正煕)元大統領は“開発独裁”と呼ばれる経済政策を進めるなかで、財閥企業を重用した。政府は財閥企業に独占取引権を付与するなど特別扱いし、積極的に経営を支えたのである。これが“漢江の奇跡”と呼ばれる高成長につながった。朝鮮戦争後の荒廃のなか、一定の経営組織を備えた財閥企業を重用して外需を取り込み、輸出主導型の経済を整備することには、それなりの意味はあったのだろう。
しかし、過度な財閥重用は、財閥企業と歴代政権の癒着につながった。その結果、財閥企業の業績が韓国経済全体の成長を左右するという不安定な状況が続いてきた。財閥企業の経営を支えるために、韓国は自国通貨安を重視し、為替介入を行ってきた。これは、韓国経済が財閥企業の業績と表裏一体の関係にあることを示す良い例だ。
以下、ソース
今、韓国の政治経済が大きく混乱している。昨年12月、韓国の国会は、チェ・スンシル(崔順実)被告の国政介入などを受け、パク・クネ(朴槿恵)大統領の弾劾訴追案を賛成多数で可決した。韓国の大統領は政治、経済、軍事にわたる最高権力者であり、多くの権限が集中している。北朝鮮による金正男氏の暗殺疑惑などから朝鮮半島情勢への警戒感が高まるなか、現在、韓国は国民に選ばれた国の統率者不在という異常な事態に直面している。
それに加えて、2月17日、チェ・スンシル被告が国政に関与し、企業から賄賂を受け取ったことなどの捜査を進めていた特別検察官チームは、贈賄などの疑いでサムスン電子副会長のイ・ジェヨン(李在鎔)氏を逮捕した。現在、韓国の中核企業であるサムスン電子のスマートフォンの発火問題などを受けて、サムスン財閥の経営先行きは不透明だ。そんななか、サムスンは事実上の経営者不在という異例な事態に陥ったといえる。それは、財閥企業の業績拡大を足掛かりに経済成長を実現してきた韓国経済の先行き不透明感の高まりでもある。
事実上の経営者不在に陥ったサムスン
サムスンのイ・ジェヨン副会長の逮捕をめぐって、初めから検察と裁判所の見解が一致していたわけではない。1月には、特別検察官の捜査班が請求した逮捕状をソウル中央地裁が棄却した。そして今回、一転して逮捕状の請求が受け入れられた。この展開を受けて、サムスンをはじめとする財閥企業と、チェ・スンシル被告、そして職務停止中のパク大統領が、水面下でかなり強く癒着していたのではないかとの見方が高まっている。
サムスンという韓国最大の財閥企業にとって、事実上の経営トップが逮捕されたことは経営危機に直結する問題だ。サムスン財閥の経営はイ一族が支配してきた。2014年5月、中核企業のサムスン電子会長であるイ・ゴンヒ会長(イ・ジェヨン副社長の父親)は病に倒れ、現場復帰のめどは立っていない。そのため、近い将来、イ・ジェヨン副社長が父親の跡を継いで正式なサムスン電子の会長の職に就き、財閥経営を掌握するとの見方は多かった。そうしたなかで後継者の有力候補が逮捕され、経営者不在の状況が出現した影響は大きい。
特に、中核のサムスン電子が、どのように今後の成長戦略を進めるか、その舵取り役が不在であることは憂慮すべきだ。主力商品であるスマートフォン、ギャラクシーノート7の過熱・発火問題に対して、専門家の間では過度な薄さを追求したため、基本的な設計ミスが生じたとの見方が多い。サムスンはものづくりの原点に立ち返り、製品の安全性など、基本的な事項を見直さなければならない。それはガバナンスなどを議論する以前の問題だ。
1月23日、サムスン電子は、発火は電池の欠陥が原因であり、スマートフォン本体に問題はないことを強調した。そして、安全性強化への取り組みを進めるとの声明も発表したばかりだ。今後、サムスンは経営者が不在のなかで技術力を引き上げ、品質の向上を図らなければならない。そのための意思決定を誰が行い、責任をどう取るか、経営の先行き不透明感は高まっている。
過度な財閥依存の韓国経済の不安
事実上の経営トップの逮捕を受けて、サムスン財閥の経営リスクが高まっていることは、韓国経済の先行き不透明感につながる問題だ。なぜなら、韓国経済は実質的に財閥企業に支配されてきたからだ。象徴的な数字を挙げると、韓国には50万社程度の企業があると考えられているが、全体の純利益の4割程度が10大財閥のものといわれている。
歴史を振り返っても、韓国経済の成長は財閥企業の業績拡大に依存してきた。パク大統領の父親、故パク・チョンヒ(朴正煕)元大統領は“開発独裁”と呼ばれる経済政策を進めるなかで、財閥企業を重用した。政府は財閥企業に独占取引権を付与するなど特別扱いし、積極的に経営を支えたのである。これが“漢江の奇跡”と呼ばれる高成長につながった。朝鮮戦争後の荒廃のなか、一定の経営組織を備えた財閥企業を重用して外需を取り込み、輸出主導型の経済を整備することには、それなりの意味はあったのだろう。
しかし、過度な財閥重用は、財閥企業と歴代政権の癒着につながった。その結果、財閥企業の業績が韓国経済全体の成長を左右するという不安定な状況が続いてきた。財閥企業の経営を支えるために、韓国は自国通貨安を重視し、為替介入を行ってきた。これは、韓国経済が財閥企業の業績と表裏一体の関係にあることを示す良い例だ。
以下、ソース