岸田首相の就任を祝う会を主催した任意団体が収益の一部とみられる資金を首相の関連政治団体に寄付していた問題で、任意団体が参加予定者に宛てた文書に問い合わせ先として岸田事務所の連絡先を掲載していたことが14日、分かった。首相側は、収支を記載しなければならない政治資金パーティーには当たらないとの認識を示しているが、実態は首相側主催の政治資金パーティーだった疑いが強まった。
祝う会は、後援会関係者や地元財界人らがつくる任意団体が主催。22年1月に開催予定だったが、コロナ感染拡大の影響で同6月12日に延期された。
関係者によると、22年1月ごろに参加予定者に宛てた文書で延期を告知。問い合わせ先を「岸田文雄事務所」とし、地元事務所の電話番号を載せた。同6月の開催直前に報道機関へ宛てた文書でも、連絡先を首相の地元事務所としていた。
野党は国会で、実質的に首相側主催の政治資金パーティーだったと主張。収支の明細開示を要求したが、首相は「任意団体によって開催された純粋な祝賀会だった」として応じていない。
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