昨夏、ウクライナ南部オデーサ市内の工場地帯。戦闘服姿で訓練を受ける市民防衛隊の姿があった。
「それじゃダメだ! 敵に撃たれちまうぞ!」
教官が声を荒らげる。
廃虚ビルにロシア兵が潜んでいるとの想定で、小銃タイプのエアガンを手にチームが突入し、制圧を目指す。屋内の階段を駆け上がる防衛隊に向けて、教官が模擬の手りゅう弾を次々に投げ込む。爆発音と煙のなか、ガス圧を強化したエアガンの弾が飛び交った。この日参加したのは、20~50代の男女で、学生や会社員、主婦らだ。数カ月にわたる訓練を続けてきた。
https://mainichi.jp/articles/20230117/ddl/k27/040/286000c