
フィリピン大使館は8日、日本のスーパーなど小売りの業界団体に対し、自国産バナナの値上げを要請したと発表した。
要請は異例で、農家の生産コストが上昇し、採算の確保が難しいためだという。
ラウレル駐日大使は同日の記者会見で「消費者に供給上の問題が及ばないようにするために必要だ」と訴えた。
日本のバナナ輸入量のうち、フィリピン産は8割近くを占める。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、肥料価格などが高騰し、農家の重い負担となっているが、
日本での小売価格は長年横ばいが続いている。小売業界には価格の引き上げに向け、輸入業者などとの協議を促した。
大使館幹部によると、対応した業界団体側は理解を示し、
「店頭にポスターを貼るなどして値上げの必要性を消費者に説明する」などと応じたという。
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