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ツイッターで拡散「任命拒否6人、ツールで低評価だから学者と言えない」は誤り
会員限定有料記事 毎日新聞2020年10月10日 13時00分(最終更新 10月10日 14時43分)
ツイートやネット番組で拡散した「任命拒否の6人が学術評価ツールで低評価」は誤り
日本学術会議の新会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題に関し、「6人を学術評価ツール『スコーパス』で調べたら全員低評価で、
国際的にはとても学者とは言えない」とする内容の投稿がツイッターで広がった。このツイートは削除されたが、ネット番組でも同じ内容が紹介され、拡散している。
しかし、スコーパス(Scopus)は英語中心の文献データベースで日本語の論文はほとんど収録しておらず、これを基に日本の人文社会系の研究者を評価するのは適切でなく、誤りだ。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】
問題のツイートは、10月5日に匿名アカウントから投稿されたもので、5000件以上リツイートされたが、現在は削除されている。次のような内容だった。
<6人の学者について標準学術評価ツール;スコーパスで調べてみた驚愕(きょうがく)の事実。計測可能だったのはKYさんだけしかも、H−index2、あとの人みんなゼロ。国際的にはとても学者とは言えない数値。
総理はこれを調べてこれらの人はじいたのでは?彼らは科学者ではないしもともと国際学者とは言えない>
つまり、「スコーパス」を使って検索したところ、6人のうち「…
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