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情報提供者は、東京都内を中心に活動する動物愛護団体の会員だ。江戸川区の住民から、その団体に相談があったという。
相談者は近隣住民と協力して、飼い主のいない野良猫たちを「地域猫」として世話している。その猫たちの一部に
皮膚の異常が確認されており、ある女性が与えている餌が原因ではないかと疑われた。
その女性は、手作りした餌をいつも持参していた。餌といっても、キャットフードではない。デミグラスソースをかけた
ハンバーグ(玉ねぎは不使用)、塩を大量に振りかけた焼き魚など、味付けの濃いものばかりだ。食事の残り物か、
猫のために余分に作ったものなのだろう。
女性が餌を与えていた猫のうちの1匹は、首の周辺を中心に毛が抜け落ち、皮膚がただれていた。食生活が原因で皮膚に
異常が発生し、かゆい箇所を爪で掻き毟ったことで、さらに状態が悪化したようだ。そのことを女性に伝えたが、
「でも、猫ちゃんは私の持ってきたものを喜んで食べてるでしょ」と聞く耳を持たなかったという。
皮膚の状態が日を追うごとに悪化してきたため、情報提供者はその猫を捕獲して治療することを決意した。
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動物病院に猫を連れていくと、膿がひどい箇所を中心に手術をすることになった。退院後は、飲み薬と塗り薬で治療した。
以降、この猫は情報提供者が引き取り、自宅で飼育している。
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やがて皮膚の状態は改善し、毛が抜け落ちていた箇所はほぼ再生した。
江戸川区では、地域猫の管理を行うボランティア団体への支援事業を展開している。
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事業を管轄する保健所生活衛生課によると、どのような餌を与えるかという問題は、活動に関わる人々が当事者間で
話し合って解決してほしいという。
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本件のような問題は条例や法律で規制の対象となっていない。それゆえ、暴力行為や毒物を与えるといった
違法性が問われる案件とは性質が異なり、公的機関による介入や指導は難しいと、保健所の担当者は述べた。
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「たとえ猫が喜んで食べても、その餌が原因で体の具合が悪くなったら、それは虐待です」と情報提供者は主張する。
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