岡山市南区のコンビニで2015年3月、警察官を包丁で刹したなどとして、
殺人未遂罪などに問われた男性(36)=同市=の裁判員裁判で、岡山地裁
は8日、「統合失調症の圧倒的な影響により、心神喪失状態にあった」として
無罪(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
判決理由で松田道別裁判長は
「十分な思慮を行うことができない状態で突発的に犯行に及んだ」
と指摘。
「自らの行為が犯罪であると理解しながら犯行を行ったとはいえない」
とした。
男性はコンビニで店員2人に暴行を加え、駆け付けた警察官を包丁で複数回
刹して重傷を負わせたとして起訴された。
検察側が心神耗弱状態だが責任能力は問えるとした一方、弁護側は責任能力
はないと主張。公判前に精神鑑定が行われた。
男性の弁護人は「鑑定結果に基づく適切な判断だ」、岡山地検の福田尚司次席検事は
「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」としている。
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