2018年9月12日 7時31分
ざっくり言うと
2日のNHK番組で養老孟司氏が、「五感で感じるもの」の大切さを語った
視聴者へのメッセージを巡って、アナウンサーを叱る一幕もあったとのこと
「すぐ答を求めるのがアタマだけで考えている証拠だ」と養老氏は話したそう
養老孟司先生はなぜNHKアナウンサーを叱ったのか
2018年9月12日 7時31分 デイリー新潮
意味のないものにも意味はある
NHK「おはよう日本」(9月2日放送)で養老孟司さんのインタビューが放送された。著書『遺言。』を題材に、現代社会の抱える問題を語ってもらう、という趣向で、養老さんは次のようなことを語っていた。
「現代の人は意識(アタマ)がすべてだと思っているが、そうではない。感覚(カラダ、五感で感じるもの)が大切だということを忘れてしまうとおかしなことになる」
例として挙げたのが、『遺言。』でも扱った相模原市の障害者施設で起きた19人殺害事件の犯人だ。意識(アタマ)だけが先行してしまうと、意味のあるものにのみ価値を置くことになってしまう、
そしていつの間にか、自分にとって意味がないと思えるものの存在が許せなくなる。あの犯人はそういう人間だったのだろう、というのが養老さんの見方だ。
「障害があって動けない人たちの生存に、どういう意味があるのか、そう犯人は問うた。
その裏には、すべてのものには意味がなければならない、という(暗黙の)了解がある。さらにその意味が『自分にわかるはずだ』という、これも暗黙の了解がある。前段の『すべてのものには意味がなければならない』までは信仰として許される。しかし第2段の暗黙の了解が問題である。
『私にはそういうものの存在意義はわかりません』。そう思うのが当然なのに、自分がわからないことを、『意味がない』と勝手に決めてしまう。その結論に問題がある。
なぜそうなるかというと、すべてのものに意味があるという、都市と呼ばれる世界を作ってしまい、その中で暮らすようにしたからである。意味のあるものしか経験したことがない。そういってもいい。
山に行って、虫でも見ていれば、世界は意味に満ちているなんて誤解するわけがない。
なんでこんな変な虫がいなきゃならないんだ。そう思うことなんて、日常茶飯事である」(『遺言。』より)
言葉で説明できないこと
この番組で視聴者へのメッセージを色紙に求められた養老さんは、
「からだに訊け!」
と一言。
インタビュアーをつとめた男性アナウンサーは、即座に「具体的にどうすればいいんでしょうか?」と聞いたという。養老さんの答えは、
「そうやってすぐ答を求めるのがアタマだけで考えている証拠だ」
===== 後略 =====
全文は下記URLで
http://news.livedoor.com/article/detail/15292883/
ざっくり言うと
2日のNHK番組で養老孟司氏が、「五感で感じるもの」の大切さを語った
視聴者へのメッセージを巡って、アナウンサーを叱る一幕もあったとのこと
「すぐ答を求めるのがアタマだけで考えている証拠だ」と養老氏は話したそう
養老孟司先生はなぜNHKアナウンサーを叱ったのか
2018年9月12日 7時31分 デイリー新潮
意味のないものにも意味はある
NHK「おはよう日本」(9月2日放送)で養老孟司さんのインタビューが放送された。著書『遺言。』を題材に、現代社会の抱える問題を語ってもらう、という趣向で、養老さんは次のようなことを語っていた。
「現代の人は意識(アタマ)がすべてだと思っているが、そうではない。感覚(カラダ、五感で感じるもの)が大切だということを忘れてしまうとおかしなことになる」
例として挙げたのが、『遺言。』でも扱った相模原市の障害者施設で起きた19人殺害事件の犯人だ。意識(アタマ)だけが先行してしまうと、意味のあるものにのみ価値を置くことになってしまう、
そしていつの間にか、自分にとって意味がないと思えるものの存在が許せなくなる。あの犯人はそういう人間だったのだろう、というのが養老さんの見方だ。
「障害があって動けない人たちの生存に、どういう意味があるのか、そう犯人は問うた。
その裏には、すべてのものには意味がなければならない、という(暗黙の)了解がある。さらにその意味が『自分にわかるはずだ』という、これも暗黙の了解がある。前段の『すべてのものには意味がなければならない』までは信仰として許される。しかし第2段の暗黙の了解が問題である。
『私にはそういうものの存在意義はわかりません』。そう思うのが当然なのに、自分がわからないことを、『意味がない』と勝手に決めてしまう。その結論に問題がある。
なぜそうなるかというと、すべてのものに意味があるという、都市と呼ばれる世界を作ってしまい、その中で暮らすようにしたからである。意味のあるものしか経験したことがない。そういってもいい。
山に行って、虫でも見ていれば、世界は意味に満ちているなんて誤解するわけがない。
なんでこんな変な虫がいなきゃならないんだ。そう思うことなんて、日常茶飯事である」(『遺言。』より)
言葉で説明できないこと
この番組で視聴者へのメッセージを色紙に求められた養老さんは、
「からだに訊け!」
と一言。
インタビュアーをつとめた男性アナウンサーは、即座に「具体的にどうすればいいんでしょうか?」と聞いたという。養老さんの答えは、
「そうやってすぐ答を求めるのがアタマだけで考えている証拠だ」
===== 後略 =====
全文は下記URLで
http://news.livedoor.com/article/detail/15292883/