【北京=多部田俊輔】タクシー配車とライドシェア(相乗り)サービスで中国首位の滴滴出行は28日、55億ドル(約6000億円)を資金調達すると発表した。ソフトバンクグループが最も多く出資する。滴滴はAI(人工知能)などの開発を進めて自動運転などの基盤提供をめざす。あらゆるモノがネットにつながるIoT分野に照準を定めるソフトバンクは中国に布石を打つ。
滴滴は2012年創業。米ウーバーテクノロジーズの中国事業を買収して中国市場を掌握。4億人以上の利用者の走行情報を利用し、交通分野のビッグデータを収集。最短ルートの提供にとどまらず、地方政府などと組んで道路混雑緩和につながる仕組みの構築なども進めている。
55億ドルを調達した企業について、滴滴は「コメントできない」(広報担当者)としているが、関係者によると、ソフトバンクが最大の出資者で、中国や外国のIT(情報技術)大手も含まれる。ソフトバンクはサウジアラビアと共同で近く設立する投資ファンドを通じて出資する見通し。
滴滴の柳青総裁は「世界的なテクノロジー企業になり、道路交通や自動車の領域で世界に変革を起こす」としており、調達した資金の多くはAIやビッグデータ解析などに投じるもよう。中国以外の海外進出にも意欲を示しており、買収に使う可能性もある。
ソフトバンクは英半導体設計アーム・ホールディングスを買収したほか、サウジと設立する予定の1000億ドルのファンドを活用して覇権を狙っている。中国では電子商取引最大手のアリババ集団に出資している。
2017/4/28 20:02
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ28IWV_Y7A420C1TJ1000/
滴滴は2012年創業。米ウーバーテクノロジーズの中国事業を買収して中国市場を掌握。4億人以上の利用者の走行情報を利用し、交通分野のビッグデータを収集。最短ルートの提供にとどまらず、地方政府などと組んで道路混雑緩和につながる仕組みの構築なども進めている。
55億ドルを調達した企業について、滴滴は「コメントできない」(広報担当者)としているが、関係者によると、ソフトバンクが最大の出資者で、中国や外国のIT(情報技術)大手も含まれる。ソフトバンクはサウジアラビアと共同で近く設立する投資ファンドを通じて出資する見通し。
滴滴の柳青総裁は「世界的なテクノロジー企業になり、道路交通や自動車の領域で世界に変革を起こす」としており、調達した資金の多くはAIやビッグデータ解析などに投じるもよう。中国以外の海外進出にも意欲を示しており、買収に使う可能性もある。
ソフトバンクは英半導体設計アーム・ホールディングスを買収したほか、サウジと設立する予定の1000億ドルのファンドを活用して覇権を狙っている。中国では電子商取引最大手のアリババ集団に出資している。
2017/4/28 20:02
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ28IWV_Y7A420C1TJ1000/